LIBERTA PERFUM | SOLTERRA

ソルテッラ

 夏休み 青い空
 もくもく白い入道雲

休み。青い空。もくもく白い入道雲。

あ、あの子だ!友達と遊んでる。

青空と緑の森、そしてひまわり畑。それは日本の夏の原風景。そんな夏の自然を感じさせる香水が、リベルタパフュームのソルテッラ オードパルファムだ。

オンライン診断でその人に合った香りを提案し、フルオーダーメイド香水を手がけてきたリベルタパフューム。初のプレタポルテライン、その第一弾は春の香り「サクラマグナ」。そして第二弾として発表された夏の香りが、香りのない花・ひまわりをイメージした「ソルテッラ」だ。

ソルテッラをスプレーする。その瞬間、金色の至福に包まれる。天然香料がオーバードーズされたかのような、贅沢でふくよかな香り立ち。どこまでも爽やかなシトラスミックスの香りが広がり、心がリフレッシュする爽快な開幕。

はじめは、レモン様の黄色い酸味のあるシトラスが、一瞬の陽光のようにはじける。すぐさま、ジューシーで心地よい苦味のあるオレンジ果皮の香りが広がってくる。さらに、ほんのり効かせたグレープフルーツの甲高い苦味が、オレンジ果皮の苦味とシンクロして、夏空の積乱雲のように上昇していく印象。この開幕3分ほどのシトラスミックスのバランスが超絶いい。

そして

この黄色とオレンジ色のシトラストップを上手く支えているのは、葉や草の匂いを思わせるシャープでグリーンなガルバナムだ。このガルバナムとシトラスの割合、これも絶妙。

つけて5分ほどすると、ソルテッラはピーチ様のフルーティーさと、オレンジフラワーの甘くふくよかなフローラルに変わってくる。先ほどまでの強烈な黄色い香りは何だったのだろうと思うほど、優しいフローラルミドルに変わってゆく。わずかにゴムのファセットをもつネロリやオレンジフラワーの軽やかな甘さ。その軽さを引き締めるように、低音で響いている香りはオスマンサスだ。なかでも、シトラスとオスマンサスの取り合わせに、ソルテッラ調香の妙があるように思える。確かに、アプリコット様の酸味と甘みをもったオスマンサスは、強く、主役級にもなる香料だ。だが、ここでは高音部のネロリとオレンジフラワーに対するベース音のように、低音で鳴り響く影の役割なのだろう。

考えてみれば

トップは黄色いグレープフルーツと、オレンジ色のオレンジビガラード。これらは早く揮発していく、高い香りだ。それをしっかり支えていたのが、グリーンなガルバナム。

ミドルでは、柔らかく、甘く、軽いオレンジの花の香りに、確かな陰影をつけるべく、低音部に重ためのオスマンサスを対比させる。

これは、とても理にかなった構成に思える。トップとミドルが、それぞれ独立した一つの場面として立ち上がる。

やがて

つけて1時間ほどすると、香りはラストになる。オレンジの残香を伴った、ややスパイシーなウッディ。ベチバーの香りが感じられるようになってくる。大地の匂いを思わせる、落ち着いたラストという印象だ。色でいえば、黒に近い茶色。たっぷりの栄養と水分をはらんだ、シャープで土っぽいベチバー。その香りが、静かに横たわるひまわり畑の土を感じさせながら、ドライダウン。ここまで、つけて1~2時間ほど。

まとめると

真夏の太陽を思わせる金色シトラスのトップ。力強く優しいひまわりの花をイメージさせる、ネロリとオスマンサスのフローラル二重唱。そして、豊穣な大地の匂いを感じさせる安息のウッディ、ベチバー。これらの香料がキーとなって変化し、ソルテッラは真夏の太陽と大地の香りを豊かに表現している。

体温高めの自分の肌では、1~2時間ほどでかなり静かになる傾向がある。ただ、こうしたトップのシトラスミックスに重点を置いた香水は、むしろ短時間で軽やかに消えるからこそ、使いやすいと感じる人もいるだろう。感じ方は人それぞれだ。とてもリフレッシュ感の高い香水なので、思い立ったときにシュッと気軽につけて楽しむ。そんな使い方が似合う夏向きの香りだ。日に何度も、タッチアップして。

「はい、タッチ!」突然始まった、ひまわり畑の鬼ごっこ。勝手に鬼になった少年は、次々に女の子をつかまえて、あの子を探す。ザワザワと、ひまわりの葉が鳴っている。よーし、あっちだ。

「見っけ!」

驚いた少女の顔。得意げな少年の顔。土の匂い。夏空の入道雲。セミの声。

その瞬間、二人一緒に笑った。

ソルテッラの夏。――ひまわり畑で、つかまえて。

ソルテッラ

★★★★★★☆(6.2/7.0)

Brand

LIBERTA PERFUM

Fragrance Type

Citrus Woody

Top Notes

オレンジビガラード/グレープフルーツ/ガルバナム

Heart Notes

ネロリ/オスマンサスアブソリュート/オレンジフラー/チュベローズ

Base Notes

オリバナム/ベチバー/シダーウッド

Doggy Honzawa
Perfume Storyteller
「ハートスコープ」は、香りから見えた心象風景。

ここで分類している「ハートスコープ」や「感情」は、ひとつの香水と向き合う中で、自分が受け取った印象です。

けれど、香りにひとつだけの正解はありません。

同じ香りから、あなたにはまったく別の風景が見え、忘れていた記憶がよみがえるかもしれません。

ここにあるレビューや物語が、あなた自身の風景や感情と出会うための、小さな入口になればうれしく思います。
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